2008年09月15日

使った事のないものを売る

Kissyがパソコン相談所を始める前は、ある家電の量販店に勤めていて、自分では一度も使った事のない電化製品を日々売っていました。。
当時副店長をしていた頃、上司だった店長に言われたことがあります。


ウチに売っている家電製品を、全部使ったことがある従業員なんて、居るわけがない。みんな、使った事のない商品をお客さんに説明し、「良い製品だ」とアピールして売るんだから、それなりの接客トークや買わせるテクニックを身につけなきゃいけない


この上司の言葉にKissyは初めのころ、真っ向から反発していました。


使ったこともない製品を「良い製品だ」と言って売る・・・お客様に嘘をつくような売り方をしていいのか?


けれども、その後の3年間、その上司と一緒に仕事をし、飲みに行ったり仕事でぶつかったりしながら、その上司の話の本意をなんとなく知ることができて納得ができました。


「知らないから伝えられない」「経験したことがないから説明ができない」・・・確かにそうだけれども・・・だから「知ることができれば伝えられる」「経験を積めば説明できる」と思って、知らず知らずのうちに傲慢にならないように気をつけろ。


「使ったことはないけど、お客様に使ってもらえたらきっと素晴らしいと思います」
「じゃあ、店員さんのその熱意を信じて買ってみよう」
「使ってみて、やっぱり良かったよ」
「同じように製品を買うなら、あの店員さんから買いたい」


・・・心の通わないと批判される大量販売の企業の中にあって、人と人とのつながりを築きあげるのは、やはり「人」への信頼でした。


「知っている」「経験したことがある」から伝えられるのではない。「伝えたい」「知ってほしい」という気持ちがあって、そこに「心」があるかどうかだ。
だから、「使った事のないものを売る」のは「ウソ」をついているんじゃない。「あなたに使ってもらいたい」という気持ちを伝えているんだ。


お金持ちにはなった事はないけれど・・・ホントの幸せというのがどういうものなのかは、まだ知らないけれど・・・音楽で人に何かを伝えるってどういうことかはまだわからないけど・・・
まだ知らない・見た事のない・経験した事のない世界だからこそ・・・憧れて、追いかけて、みんなに「ねえ、きっとその先に素晴らしい未来が開けると思うよ」と伝える・・・そういう伝え方があってもいいのでは?と思ったりもします。


たんたんさんの記事に紹介されていた言葉、いつかどこかでボクも聞いたことがありました。その時は、その言葉の意味や背景などよく考えずに、「ふ~~ん」と思っていたのですが・・・今あらためて考えると、いろいろ複雑な思いがします。


「知らない」こと「経験したことのないこと」を、いかにも「知っている」「経験したことがある」と嘘をつくのはもちろん、不勉強・努力をしないで「知らなくていい」「経験しなくていい」ということへの言い訳にするのも、いけないとは思いますけれど・・・



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Posted by kissy(岸本圭史) at 10:42│Comments(4)日記
この記事へのコメント
たんたんさんも、kissyさんもホントに良い記事だと思いました。難しい事は分からないけど読んで見て思いついた言葉は「誠実」「努力」という2文字でした。(^_^;)
Posted by (^_^)キタさんです at 2008年09月15日 11:45
いろいろなとらえ方のある言葉でしたが、
根底にあるのは、その人の心の中のこと。

表現者という者は、自分自身に嘘偽りなく
表現するということだと解釈しています。
決して、自分を大きく見せようとしたりせず、
ありのままの自分を表現する。

そうでないのに、称賛を浴び、大変有名で、
お金持ちな人が実に多いと思いますが、、、(笑)

ただ、この嘘と真実はとても曖昧で、周りが
嘘だと言っても、本人が真実だといえば真実に
なってしまう怖さがあります。

kissyさんも、そのことに恐怖を覚えたのでしょうね。
わたしも、きっと染まってしまうのを恐れたと
思います。

でも、上司の方のお話も、納得ですね。
それが、セールスの基本ですもんね。
自分がいいと思ったもの、お勧めしたいと、心から
思っていないと、相手には伝わりませんよね。

これはラジオで言っていたと、主人が教えてくれましたが、
東京の有名な、でもシェフが一人のレストラン。

シェフは、料理を運ぶ奥様が、本当においしいと
言ってくれる料理だけをを作るそうです。
そうすると、奥様は本当においしそうというような
顔をして、お客様に運んで行ってくれるそうです。
それがまた、お客様に伝わる、、、

サービスを提供されるお客様が、本当に喜んでくれる
ものを提供する。そうすれば、自分に喜びとして
帰ってくる。
自分自身に誠実であれということなんでしょうね

ただ、杉山さんは、ストイックすぎた。
決して嘘がつけない、純粋まっすぐな人だった。
そんな風に思っています。

わたしも、自分自身に、そしてガラスに対しても
真摯に、誠実に向かい合わなくてはいけないなと
強く思いました。
Posted by たんたんたんたん at 2008年09月15日 22:59
キタさん、ありがとうございます。
ボク自身、むずかしくて、どう表現すればよいかワケわからなくなりそうな事なんですが・・・何か書いておきたい、と思ったんですよ、ね。
Posted by kissykissy at 2008年09月15日 23:13
たんたんさん、ありがとうございます。
ボク自身、書きながら何となくまとまりがつかなくなって迷っていたのですが、書いていただいたコメントを読んで、自分の中でもスッキリまとまりました。

おっしゃる通り、「こころの中のこと」なんですよね。
仕事に対して、表現することに対して、自分のこだわりに対して・・・どのように真摯に向き合うか、どのように自分の「こころ」を保つか・・・そういう部分で共通している話だったんだなあ・・・と・・・

ボク自身も、自分自身の色々な事に、あらためて真摯に向き合う事を考える機会となりました。
コメントを、そしてあの記事を書いてくださったこと、ありがとうございました。
Posted by kissykissy at 2008年09月15日 23:21
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