2011年11月28日

破戒

夏のおわり頃にふと思い立って買った、島崎藤村の「破戒」
忙しくてなかなか読み進められなかったけれど、ようやく昨日読み終えました。

歴史の授業や文学史の授業で、必ずといって良いほど出てくる作品。
けれども今までそれがどんなテーマの小説なのか、どんなストーリーのものなのか、全く知らずにいました。

読んでみて、その意味・・・これほど歴史に名を刻まれている意味・・・が何となく分かった気がします。作品の中に生き生きと、そして切々と表現されている当時の社会風俗、そこに横たわる大きな社会問題。
正直、最初の50ページくらいは、「早くストーリーが展開し始めないかな?」というようなじれったい感覚で読み進めていたのですが、読み込んでいく内に、その一言一言、一文一節に込められている重みを感じるようになり、引き込まれるように読むようになりました。

最近の流行りの小説のような、「読んだあとの爽快感」とか「ワクワクするような楽しさ」という感覚は全くなく、読んだ後に「楽しかった」とか「面白かった」というような感想には決してなりません。
その代わりに「小説の持つメッセージ性や訴えかける力強さとは、こういうものか」ということを、強く感じる、そんな感想を持っています。

いやいや、それにしても読むのに時間のかかる作品だったなぁ~^^。

そして、「破戒」を読んでいて色々思うこともありました。

当時の教師や代議士といった仕事に就いていた人たちは、「お金のために仕事をする」というのは賤しい考えだということを、普通に思っていた、ということや・・・
生活苦はあって当たり前。生活が苦しい、明日食う米がないということが珍しくない社会環境の中では、そういう「苦労」が「人生を暗く辛いものにしている」とは全く考えない人たちが多いということ・・・
「働く」ということと「生きる」ということが、別の意味ではない時代だったのだということ・・・

時代も環境も何もかもが違うけれど、小説の中から現実へ戻ってきてふと自分を振り返った時、何となく何事にも甘く、贅沢で自分勝手な考えにいつのまにか支配されてしまっていた自分を反省したりして・・・とにかく色々な意味で収穫の多い読書になりました^^。


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Posted by kissy(岸本圭史) at 21:59│Comments(0)日記
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