2011年10月27日

一線の向こう側

舞台(ステージ)に立って
観客に向かって演奏する
そういう活動をしなくなって
もう随分長い時間が経つけれど
20年以上も続けた
その音楽活動の中で
今でも役に立っている
様々な経験や学びがある

その一つが
一線の向こう側という事

アマチュアのバンドマンが
立つことのできるステージは
とても小さくて狭くて
見ているお客さんとの距離も
1メートルと離れていない

手を伸ばせば届きそうな距離で
たった30人かそこらの客数を相手に
演奏をする

プロのミュージシャンじゃないから
演奏力もステージ構成も
それほど洗練されているわけじゃない

あるときお客で来ていた
一人の男性が
ポツリとつぶやいた

「あれならオレの方が上手く弾ける」

たまたまライブハウス中が
一瞬シン・・・となった瞬間だったから
ステージに立っていた僕にも
聞こえてしまった

バンド活動もソロ活動も
人前で音楽活動をしたことのないその男性
ピアノを弾くのはずっとやっていたようで
ステージの上での
僕の演奏を見聴きしていて
自分のほうが上手く出来ると
そう思ったんだろうな・・・と

けれどもそう言われて
僕はあまり悔しいとも思わなかった

なぜなら

彼はステージの下
僕はステージの上
だったから

距離にしてほんの2メートルくらいの差
ステージの高さも50センチもないくらい
特別な楽器を難しいセッティングで
使っているわけじゃないから
傍目に見れば
ステージの下の男性が
ステージに上がってきて
演奏すればもう少し上手く
弾けるのかもしれないと
思う人もいたかもしれない

けれど

そのほんのわずかに見える「差」
「見ている側」と
「ステージに立つ側」の差は
立って何度も体験した事がなければ
絶対に分からない
圧倒的な差がある

客席から見ると
たった2メートル
たった50センチの高さの
向こう側とこちら側
一線を超えて向こう側に
立ったときに
初めて分かる

緊張感
恐怖感
高揚感
喜び・苦しみ

その一線を超えずに
向こう側を語ることは
決して出来ないのだと
音楽活動をしていた頃に
何度も 何度も痛感した

その体験は今も
自分の暮らしや仕事の中に
大きな糧として残っている

実際に手を動かし
実際に足を動かし
本当にやらない限りは
分からない事がある

そしてやらなければ
「分からない事があるのだ」
ということにすら
気づくことが出来ない


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Posted by kissy(岸本圭史) at 18:12│Comments(0)日記
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