まったく時間というのは不思議なものだな~とつくづく思う。
あの日のことは今でも覚えている。
結婚を間近に控えた10年前、寝坊して起きてきた僕の目の前に飛び込んできた衝撃の映像は、忘れようがない。
あれは本当に10年も前のことだったのだろうか?と今でも思うことがある。
誰にとってもそうなのだろうけれど、僕にとってもこの10年は、多くの経験を重ねた10年だった。10年の間、息をするのさえ辛いというような事もあった。
「今を乗り越えられれば」「未来にはきっと望みがある」と思えば思うほど、時間の進むのが、月日の経つのが、息苦しいほど長く感じられるような、そんな思いさえ経験した年月だったというのに・・・
経ってしまうと、あっという間の10年だったように思えてしまうから不思議だ。
あの日の事も、5年前の事も、昨年の今頃のことも、同じように「過去」のこととして僕の記憶の中に刻まれているだけだ。
そして、その記憶の断片の間を埋めるように、爪に火を点すように、大切に、必死に紡いできた暮らしや、その中の幸せが刻み込まれているのも、鮮明な記憶であり僕にとっての真実でもある。
まったく時間というのは不思議なものだな~とつくづく思う。
昨日の晩、久しぶりに自分のブログを過去へ遡るように読み返してみた。
今という時間から離れれば離れるほど、自分のブログに書いてあるその文章は、今の自分とは程遠いモノになっていくことに気づいて愕然とした。
その時々に、渾身の思いを込めて言葉を選び、綴ってきたのはずっと前も今も変わらないつもりだったけれど、読み返せば読み返すほど、時が経つに連れて自分の心持ちが変わってきているのがハッキリと手に取るように分かる。
変わらぬ想いで必死に生き、変わらぬ想いで言葉を綴ってきたつもりでも、その僕自身が変わり続け、10年前の僕とはまるで違う人間になっている。
すっかり変わってしまった自分という人間・・・その現実に愕然としつつも、「いつも自分の求めるものに対して真摯でありたい」と思う気持ちだけは変わらずここにあるということに、「確かに僕はここにいる」という確信を持てているのもまた僕にとっての真実だ。
多分僕の中でもっとも多感でもっとも大切な3年間だった中学時代・・・大好きだった女の子に告白して思い切り振られた渡り廊下はもう跡形もなく消えたけれど、あの頃見上げていた校舎の壁画はまだ同じ場所にある。
時間とともに失われ、何もかもが月日と共に変わっていくのは止めようがないけれど、そこに刻まれた記憶や、偶然残された場所やモノを見るたびに、どれほど月日が流れても変わらないモノがあることに気づいたりもする。
まったく時間というのは不思議なものだと、つくづくそう思う。
たくさんの時間の中で、色々なことが変わり、そして多くのものを失い、多くのものを手に入れた10年・・・あと2週間で結婚10周年。
世界が変わった10年前を思い、日本が変わった半年前を思い出し、変わったこと、変わらないことを思い起こして、この10年間という時間が、僕にとって本当に実り多い時間だったと実感した日だった。
さて、ここから先の10年を、今度はどう生きるべきか考えながら10年目のその日を迎えようと思う。