SKUの設定が甘いから・・・?

kissy(岸本圭史)

2008年05月23日 08:22

昨日、ふとニュースを見ていて思い出した「コンビニの弁当廃棄」の話に、色んなご意見をいただきました。
で・・・それでもうひとつ思い出したことがあります。

以前Kissyは、サラリーマン勤めの時代にドラッグストア・チェーン会社でお店の管理をしていたのですが・・・そのころに、研修や現場の上司から叩き込まれたことがあります。それは・・・

売れ残りの在庫を出すというのは、店舗の管理と販売の管理を行うものとして、もっとも最悪・最低のレベルである

金にモノを言わせてジャンジャン仕入れ、売れなかったらジャンジャン廃棄して次をまた仕入れる・・・そんなやり方の店舗でいくら売り上げを上げたとしても、トータルのマネジメントとしてはまったく意味がない。

売り切れて在庫がなくならず、しかも売れ残って過剰在庫とならずにすむように、いかに仕入れて適正在庫を保つか?
それが店舗で販売を行う場合の重要なテーマだ
・・・と

買う側・食べる側のマナーについて考え直すのと同時に、

在庫管理・販売管理・品質管理など、売る側の考え方・技術ノウハウのレベルについても、きちんと取り組まなければ、この「ジャンジャン作ってジャンジャン捨てる」サイクルは、どうにもならないんじゃないかなあ?なんて思ったKissyです。

・・・あ、SKUって何だ、って?
SKU=Stock Keeping Unit のこと

色々な訳や解説がありますが、要するに「これ以上在庫が減ったら、売れなくなっちゃうから最低コノくらいはなきゃダメだよね」っていう最低在庫数のこと。
たとえば、スーパーでりんごを山積みにして売っていると、最後の10個くらいになるととたんに売れなくなっちゃう・・・それは大きなスペースに、10個だけ「売れ残っている」ようなイメージになってしまってイメージが悪くなるから、なんですね。

だから、この場合のSKUは10個、つまりどんなに少なくても山積みのりんごは最低10個は常に在庫してないと売れない、という基準のようなものです。
このSKUの数の設定が多ければ・・・つまり最低100個としておけば、「少なすぎて売れない」という現象は回避できるけれど、常に100個置いておかなければならないため、在庫負担になりますし、古くなると100個単位で廃棄しなければならないケースも出できます。

つまり、SKUの設定をどうするか?によって、お店の在庫管理のレベルがある程度決まってしまうこともあるんですね。

で・・・Kissyが最近思うのは・・・かつて在庫管理や販売管理の水準が非常に高いといわれていたコンビニ・・・けれども、こういう食料廃棄とかムダ、という観点でいうと、コンビニの管理手法って、「ジャブジャブ在庫を抱える」思想に傾いてきてしまって、SKUの設定が甘すぎるんじゃないかな?とも思ったりするのです。

関連記事